前回に続き、今回も日展初入選喜びの声をお伝えします。
『思い出に残る作品』
日展の入選は、私にとって小さいころから抱いていた大きな夢でした。毎年入選を目指して精一杯練習してきましたが、今年は初めての妊娠、出産、育児と重なり、いつもと違った環境での取り組みとなりました。
臨月、お腹を蹴られながら夜中に黙々と書いた時も、産後おんぶ紐でおんぶしたまま練習した時も、書けなくて落ち込んだ時も、いつも一緒に二人で書いた特別な作品。万全な状況での作品制作とはとても言えず、「今年は入選できなくても、一生思い出に残る作品が出来て良かったな。」と思っていました。そんな中で日展に入選させていただいた事は、慣れない育児と書道の両立に悩んでいる中、これで良いんだと背中を押していただいたように感じました。
応援いただいた皆様に感謝申し上げます。書道を最優先してくれる家族にも、ずっと日展入選を楽しみにしてくれていた天国のおじいちゃんにも。
身に余る賞をいただきましたので、これからは今まで以上に練習を重ね、書道に対して真摯に向き合っていこうと思います。
福本哲子